
ドイツは外国なので、当然日本人が長期滞在するには「ビザ」が必要になります。ビザにもいろいろ種類があり、全くなにも行わずに渡航するのであれば短期の「観光ビザ」で十分です。これで最大3ヶ月はドイツに滞在できますが、それを過ぎると出国しなくてはいけません。
3ヶ月過ぎたあともドイツに留まるためには短期ではなく長期ビザが必要になり、オーソドックスな選択肢としては「ワーホリビザ」「就業ビザ」「就労ビザ」「配偶者ビザ」などが挙げられます。僕はこのうち一番難易度の低い「ワーホリビザ」を、日本で取得してからドイツに渡航しました。今回はその、ドイツ渡航前に日本で行ったワーキングホリデーのビザの申請について、メリットと3つのポイントをまとめていきます。
ワーホリビザを日本で申請するメリットについて
上述の通り、ドイツ長期ビザには様々な種類がありますが、そのうちワーホリビザが優れている理由としては僕のような「持たざる者」でも申請できる点にあります。就労ビザには現地での雇用主が必要ですし、就学ビザには大学の入学証明、そして配偶者ビザには当然配偶者が必要になり、どれも持たない者であれば「ワーホリビザ」が一番楽な選択肢となります(ただし、31歳未満限定!)。
このワーホリビザを日本で申し込んでしまうメリットとしては以下3つです。
- ドイツで申請するより楽で早い
- 1年間ドイツに滞在できる
- 滞在中に労働もできる
制度上はワーホリビザはドイツに渡航してからも申請できますが、場所によっては「そんなビザ知らん、で直せ」と言われてしまったり、時期が悪いと取得まで3ヶ月以上かかってしまう罠に嵌ります。それと比べて、日本ではドイツ大使館で申請をするのですが、予約からビザの受取まで最短2週間ほどで出来ます。
また、無条件でドイツに入国出来る長期滞在ビザがあった方が、入国前に何かの契約や申請をするとき、とても便利です。例えば、アパートの契約時や仕事を探す時などワーホリビザがあればスムーズに行く場合が多いです。
ドイツは想像以上に手続きが遅いし、申請の予約をするのにも時間がかかるので、移住してから無駄な労力を使わない為にも日本で出来ることは日本でやってから渡航することをお勧めします。ワーホリビザを申請するなら渡航前一択!ドイツ渡航後に申請するメリットは何一つない
ワーホリビザを申請するなら渡航前一択!ドイツ渡航後に申請するメリットは何一つない
ただし、31歳の誕生日を迎えてしまうとこのワーホリビザは申請できなくなる!
必要書類と条件の確認
さて、ワーホリビザがいかに楽で、かつ日本で申請することにメリットがあるのか、ざっくりと理解していただいたと思います。さて、ここから僕の経験を元に、日本でワーホリ申請をする際の「重要注意ポイント3点」を挙げていきます。
必要書類
1つ目のポイントとしては、ワーホリビザ申請に必要な書類と条件の確認です。基本的にはいつ申し込んでも似たようなフォームになるのですが、念のためアップデートがないかドイツ大使館のホームページを見て確認しましょう。
2022年6月現在、必要な書類は以下になります。
- 記入済みのWeb版長期ビザ申請書 1部(事項参照)
- 記入済みの誓約書1部
- パスポート用写真(35x45mm 正面撮影)1枚
- 日本国パスポート
- 往復航空券予約の証明書
- ドイツでの全滞在期間有効な旅行者用医療保険(事項参照)
- 生活費支払い能力の証明
(ドイツ大使館より一部抜粋)
1は後述のWEB申請フォーマットから、2のフォーマットは大使館HPからダウンロード可能です。パスポート用写真は機械でも写真家に頼んでも大丈夫です。パスポートは文字通りパスポートで、残存期間が1年を切っている場合更新しておくことをお勧めします。
加えて、郵送でビザが欲しい場合はその分のレターパックを持参する必要があります。遠方に住んでいて大使館に来れない人にとっては助け舟ですね。
Web版長期ビザ申請書の記載
2つ目のポイントは、上記のうちWeb版長期ビザ申請書についてです。VIDEXのサイト上で必要事項を記載する必要があります。
リンク先にいくと、ドイツ語で書かれているので最初は驚くかもしれませんが、ドイツ語が分からない人は、左上に言語を英語に変更出来る箇所があるで安心してください。
(参照元:VIDEX)
基本的に項目毎に必要事項を記入していけば問題ないのですが、もし記入方法が分からない箇所がある場合は、各項目蘭の右上にある”Launch assistant”(下記写真右上)をクリックした上で分からない該当箇所をクリックすると記入に関するヒントが表示されます。
(参照元:VIDEX)
保険加入
3つ目のポイントは同じく上記の必要書類の中の保険の加入についてです。上記必要書類の中で一番厄介なので、注意が必要ですね。
ドイツで在学しているわけでも就労しているわけでもないので、法定の国民健康保険に加入できず、プライベート保険のみの選択肢となります。その中でも、ワーホリの条件を満たすとなると、以下の2社からの二択になります。
どっちを選ぶかは完全に個人の嗜好の違いですが、ケアコンセプトは日本語対応が無いが安く、ステップインは日本語対応ありで高い、という印象です。貧乏社畜の僕は当然ケアコンセプト一択です。ついでに賠償保険も含まれており、僕はType Mを選びました。
また、特に賃貸物件の損害については、基本的に古い家に住むことが多いので、何かしら問題が発生することを想定しておくに越したことはありません。その際、保険に入っといて損はないです。
これで申請に必要な書類は揃いました。あとは、必要書類を持参して広尾にあるドイツ大使館に向かうだけです。申請から2週間程度でビザが完成するので、晴れてドイツへの滞在の権利を得ることとなります(平日の朝一でいくのが一番空いていて良いです)。ただ、これではまだドイツで働く権利を得ただけに過ぎません。実際にドイツで働き市民権を得るには、仕事に応募し、面接を通過する必要があります。
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新卒で出版会社に働くが、2年で体調を壊し退職。以後30歳近くまで職を転々とし、終いには地元のブラック卸売り企業で年収300万円残業100時間生活を送る。31歳の誕生日直前にドイツにワーホリで渡航。現在フランクフルト在住。
“【ドイツ渡航前】日本でワーキングホリデービザを申請するメリットと申請時の3つのポイント” への1件のフィードバック