ドイツで就職に失敗するとどうなる?日本人を待ち受ける悲惨な末路

「労働者天国」「欧州随一の経済大国」と、ドイツを美辞麗句で飾る見出しは少なくありません。僕もその恩恵に運よく預かれた一人で、日本のどん底生活からドイツに移住し、人間らしい生活を得ることができました。

ただ、ドイツに来たら必ずしも就職できるわけではありません。滞在ビザには期限があり、就職にも条件があります。僕の場合、幸運が重なりドイツで職を得ることができましたが、一緒に語学学校にいた日本人の多くは、職を得ることができず泣く泣く日本に帰国していきました。

今回は、そんなドイツ移住組の「闇」の部分にあたる、「ドイツで就職できなかった日本人を待ち受ける末路」について、僕の友人の実体験などを交え解説していきたいと思います。ちなみに、気持ちが暗くなりたいのであれば国際結婚の闇が詰まった「ベルリンに移住して失敗、後悔したドイツ体験談」や「ドイツのブラック企業体験記」などの記事を読んでください。

ビザが失効する

まず、就職(転職)ができないといの一番にやってくるプレッシャーが「滞在ビザの失効」です。ワーホリビザの期限は1年、観光ビザの期限は3ヶ月、語学学校ビザの期限は語学学校滞在中、とそれぞれの種類に応じて期限が設定されていますが、いずれその終わりがやってきます。

ビザが失効すると、ドイツはおろかシェンゲンを含む他ヨーロッパ内にも法的に滞在していられなくなり、ヨーロッパ移住の夢が潰えてしまいます(厳密には、1年後にはシェンゲンビザは復活しますが)。

というわけで、中には「語学学校を無理やり延長する」「年間200万円の授業料を払って私立大学院に進学する」という延命措置を図る者もあらわれますが、しょせんはその場しのぎで、いずれは就職か日本帰国かの選択を迫られます。

ビザの期限が目前に迫ってくると、もはや健全な判断を下せなくなるものも多く、有給がほとんど取れない格安の給料でブラック企業に就職したり、飲食店でアルバイトをしたり、と、もはやなんのためにドイツに来たのかわからないような行動に出るようになります。

お金が無くなる

ビザの問題と合わせてもう一つ、就職できなかった日本人を待ち受ける末路が、お金の問題です。ドイツで生活するにはお金が必要です。一般的な中堅都市に暮らすのであれば、家賃だけで5万円~10万円程度必要で、加えて食費、交際費など月に15万円~20万円程度は見ておいたほうが良いでしょう。

いくつか実例をあげましょう。日本同様、独身者であれば月5万円~10万円くらいの相場観で良いと思います。また、住み込みや、シェアフラット(WG)などではここから20%程安くなります。<span class="su-quote-cite"><a href="https://de-mylife.com/2021/09/24/cost-germany/" target="_blank">実は安い、ドイツでの生活費を公開します: 30代日本人男性、独身</a></span>

また、月々の健康保険料も課されることになるため、単純に「ドイツでフリーター暮らし」を長々と満喫できるわけではないのです。

最初の1年程度は、それこそ日本時代にためた貯金などでやりくりできる人も少なくありませんが、1年を超え、定職に着けないとなると、徐々にこの「お金」の問題が頭を悩ませるようになります。

貧すれば鈍するとはよく言ったもので、面接に行くための交通費もスーツも買えず、貧乏生活から浮き上がれないまま、底なし沼のようにずるずると埋没していく形になります。

アルバイトで糊口をしのぐ

こうした、滞在ビザやお金の問題を解決するために、ドイツで一般企業にできなかった場合は「日本料理屋のアルバイト」という逃げ道が用意されています。寿司職人や日本食料理人といった、手に職を持たない場合、日本のアルバイトでいう「ホール」のような役割に甘んじることとなり、そうすると時給は10ユーロの世界です。

日本食料理屋にやってくる客層の多くは駐在員の日本人で、彼らを学生たちに交じって接客することとなりますが、日本語で対応する場面が多く、中々外国語が身に付きません。結局、ドイツに移住したにも関わらず、毎日日本食料理屋でホールのバイトをし、日本語で受け答えし、家賃と食費を支払うためだけに仕事をする、という、なんのためにドイツに来たのかわからない生活に終始することとなるのです。

この段階になると、もはや「いい暮らしをするためにドイツに移住」したはずが、「ドイツに滞在し続けるためにブラック企業に甘んじる」という本末転倒も甚だしい暮らしを送ることとなり、それが数か月か1年続くと、ぽっくりと精神や肉体を病んで日本に帰国していきます。こうしたブラック企業求人はMixBなどにたくさん掲載されています。

ドイツの日本食は充実しているが、それを支えているのは安価な日本人労働者・・

精神を病んで日本に帰国

家賃5万円のフラットシェアに外国人と一緒に共同生活し、毎日のように日本語で日本人のオーダーを取り、家とアルバイト先とを往復する暮らしを長く続けられる人は多くありません。

運よく、こうした状況から正社員に採用されたり、うまく就職先を見つけたり、お金持ちのドイツ人と結婚して幸せな家庭を築く、ということもたまにありますが、実際のところ現実はそこまで甘くなく、志半ばでドイツを去って日本に帰国していく人がほとんどです。

日本に帰ると待ち受けているのは「ドイツでアルバイトをして生計を立てていた」という履歴書に書くのもはばかられる空白の1年で、再就職もままなりません。ここで、ドイツ語や英語が話せればともかく、大抵の場合日々の生活に手いっぱいで語学学校にも通えなかった層が大半で、日本に帰ってもまた受け皿は多くないのです。

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