
僕がドイツに来たのは5年前のことです。ドイツに来て早速「イースター連休」というものを経験し、スーパーも薬局もすべてしまっていて、危うく飢え死にするところだったのを覚えています。
ドイツの祝日は、文字通り「祝日」で、日本のようにレストランやコンビニが開いているという甘ったれたものではありません。ガチでほとんどのお店が閉まってしまう、まさにコンビニというシステムに慣れ切った日本人にとっては暗黒の期間なのです。
ただし、傾向と対策さえつかんでおけば、このドイツの連休も怖いものではありません。どんなところに注意すればいいのか、一緒におさらいしていきましょう。
ドイツの連休
日本では年末年始、ゴールデンウィーク、シルバーウィークと年に3回ほど大型連休がやってきますが、日本よりも国の祝祭日が少ないドイツでは、連休と呼べる期間は実はほとんどありません。
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- イースターの連休(4月中旬くらい)
- 年末年始の連休(クリスマス+元日
)
上記のまとまった祝日を除くと、あとは一ヶ月に1~2回程度、ぽつぽつと散発の祝祭日が見かけられるくらいです。
企業や政府側が公式にお休みを取る期間としては、上記の2期間程度となるのですが、そのほかに「夏休み」「冬休み」をドイツ人は取りたがります。具体的には7~8月頃と、12~1月頃にピークがやってきて、この期間、有給をふるに使って2~3週間のバカンスにでかけるドイツ人が少なくありません。会社によっては工場が閉まったりもします。
連休中に閉まるもの/閉まらないもの
さて、こうやってみるとドイツにはあまり連休は無いし、そこまで注意するほどでもないように思えます。ただ、日本と違ってドイツの祝祭日・連休はゴーストタウンのようにすべてシャットダウンし、スーパーもやっていないので、食料を買っておかないと死活問題になります。
閉まるもの
- 銀行
- デパート
- ドラッグストア
- 個人の病院
- スーパーマーケット
- 学校
- 図書館
- 会社
ざっと羅列しましたが、日本でいう正月みたいなノリですべてのお店がシャットダウンします。銀行からスーパーまで、日常生活に必要なほとんどのサービスが閉まるので、何か必要なものがあれば連休前に済ませておく必要があります。
閉まらないもの
- 緊急病院
- ガソリンスタンド
- ガソリンスタンド併設のコンビニ
- 駅・空港・公共交通機関関連
- 駅や空港併設のコンビニなど
- 警察
- 消防署
- ケバブ屋
- 中華料理屋(ただし中国正月には閉まる)
ただし、中には閉まらないお店もいくつかあります。特に、公共交通機関類は連休だろうがクリスマスだろうが1月1日だろうが動き続けるので、そこに併設されているサービス類も基本的には生き続けます。なので、連休前に食料品などを買い忘れたら、駅やガソリンスタンドにいけば、なんとか日用品を購入することができますね。

トイレットペーパーや簡単な食材、調味料などは基本的にキオスクや駅併設のスーパーで購入することができます。ただし、人口10万人以下くらいの小さな都市になると、こうした駅併設型のスーパーやコンビニが存在しないことも多く、その場合キオスクなどを求めて遠出しなくてはいけません。
連休中の公共交通機関
日本でいうお盆期間のような扱いで、連休中はドイツ人みな実家に帰省します。ドイツ人の中にはイタリアやトルコなどから出稼ぎにきている層も少なくなく、バカンスを楽しむ旅行客といっっ所に彼らも一斉に動くので、この期間前後の公共交通機関はものすごい混んでいて、いわば「ハイシーズン」にあたります。
ただし、この連休のある4月や年末年始や夏休みをとりたがる8月は飛行機の値段が跳ね上がるのかというと、実はそういうわけでもなく、以下サイトによると一年のうちで最も航空運賃が高いのは5月~6月なのだとか。カラクリはよくわかりませんが。。
Wann Sollte Man einen Flug buchen
Deutsche Bahnなどは、乗客の乗車数があまりに多いとそれ以上チケットを買えなくなってしまうので、いずれにせよ連休中に旅行に出かけたい際には、早めにチケットを予約しておくと良いでしょう。
連休中の過ごし方
日本と違ってドイツでは、連休やクリスマスなどを恋人や友人とではなく、家族と過ごす傾向にあります。そのため、ドイツに家族のいない独り身の場合、こうした連休中にやることがなく手持無沙汰になってしまいがちです。
かと言ってスポーツ施設やデパート、スーパーなども閉まっているので、買い物をしたり趣味に走ったり、ということもできません。
- 家でのんびり
- ハイキングに出かける
- ドライブに出かける
- 同じ独り身の友人と遊ぶ
独身者なら、この辺の過ごし方がオーソドックスなものになってくるのではないでしょうか。特にハイキングは、ドイツ人の最も愛する趣味の一つで、若者から年配者まで近くの森や山に散策に出かけがちです(統計データによると、ドイツ人の趣味ランキングベスト9位)。

新卒で出版会社に働くが、2年で体調を壊し退職。以後30歳近くまで職を転々とし、終いには地元のブラック卸売り企業で年収300万円残業100時間生活を送る。31歳の誕生日直前にドイツにワーホリで渡航。現在フランクフルト在住。