ソーセージ愛が強すぎて言い回しに使うドイツ人

ドイツのイメージを代表するもののひとつに「ソーセージ」がありますよね。ソーセージやサラミなどの食肉加工品の種類が豊富で、パンとサラミやハムなど調理不要なものだけで食事を済ませる“Kaltes Essen” も一般的なドイツ。85%のドイツ人が毎日ソーセージや肉を食べているという調査結果(※)があり、日本よりも肉食が身近な国です。
※環境自然保護連盟とハインリッヒ・ベル基金による共同調査

ソーセージ,Bratwurst

そんなソーセージ大好き民=ドイツ人にとって、ソーセージは食するだけの物ではありません。ソーセージを、特定の状況や状態を例えるのに使った言い回しがいくつもあるんです。今回はドイツ語の中で、ソーセージが登場する言い回しを5つ紹介します。日常の何気ない会話の中でサラッと出てくるようになれば、ドイツ人に一目置かれるかもしれませんよ。

“Das is mir Wurst.”

何かについて無関心なとき、あるいは自分が無関心であると相手に伝えたいときに使います。直訳すると「それは私にとってソーセージだ」なのですが、「どうでもいい」「気にしない」のような意味になります。”Das /Es ist mir egal.”の同義語と考えていいと思います。日常会話の中で最もよく耳にする言い回しではないでしょうか。ちょっと投げやりな印象も受けるので、使う場面と相手を気にした方がいいかもしれません。

“Es geht um die Wurst.”

直訳すると「それはソーセージに関することだ」となりますが、何か重要な事柄が控えているときに使う言い回しです。先ほどはソーセージが「どうでもいいこと」に当たりましたが、今度は「重要なこと」として扱われているのが面白いですね。さすがソーセージ、振れ幅が広すぎます。使うのは例えば、近い将来にしなければならない決断や受けなければならない試験において、高い対応能力や素早い判断能力が求められるようなシーンです。

“eine Extrawurst kriegen”

直訳は「ソーセージをもう1本ゲットする」。この言い回しの中の“Extrawurst”は、他人に比べて多く手にしたもののことを指します。意訳すれば日本人が「ラッキー!」と言うような場面で使うイメージでしょうか。プレゼントでチョコレートをもらったとき、同僚より多く休みをもらったとき、飛行機の座席がアップグレードされたときなど、物理的な物に対してもそうでないものに対しても使えます。動詞の変化を含む言い回しなので、実際に使うときは、“Ich habe eine Extrawurst gekriegt.” のような形になります。

“armes Würstchen”

直訳は「可哀想なソーセージちゃん」。厳しいけれどそこまで深刻でない状況に陥っている人に対して、同情の気持ちを示したいときに使います。ちょっと冗談めかしたニュアンスがありますので、本当に難しい状況に悩んでいるような人に対しては言わないように気をつけましょう。

“beleidigte Leberwurst spielen”

直訳は「侮辱されたレバーヴルストを演じる」。レバーヴルストとは、ミートローフのような形状をした加熱済みソーセージのことで、硬いタイプは薄く切ってパンに挟んで、柔らかいタイプはパンに塗って食べます。レシピは地域によって異なりますが、豚バラ肉、ベーコン、レバー、玉ねぎなどの材料にハーブ類を混ぜ込んで作ります。

レバーヴルスト,Leberwurst
↑こういうの。

肉屋が加熱済みソーセージを作るとき、他のソーセージをすべて取り出したあとひとつだけ鍋の中に残され、一番最後に取り出されるのがレバーヴルストなことから「侮辱を受けている」ものの代表のように取り扱われているようです。「侮辱されたレバーヴルストを演じる」が転じて「不機嫌な態度を取る」「失礼な態度を取る」ことを意味するようになりました。この言い回しも動詞の変化を含むので、“Hey, spiel nicht die beleidigte Leberwurst!” のように使います。

例えば、有名人がインタビューの途中で機嫌を損ねて退席してしまった、友達の誕生日パーティーに行かなかったらその子から無視された、などの場面で、相手に対して不満を表す形で“Er/Sie spielt die beleidigte Leberwurst.” と言ったりします。

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