ドイツ危険な都市ランキングワースト10

ヨーロッパの中では比較的安全な部類に入るドイツですが、都市によっては危険なところも少なくなく、ドイツの保険会社のAllianzは毎年危険な町ランキング、安全な町ランキングを公表しています(参考: Gefährlichste und sicherste Städte Deutschlands)。

基本的な傾向として「東ドイツ」「大都市」「高い失業率」などが知られる都市は犯罪発生件数が高く、逆に「西ドイツ」「中堅都市」「少ない失業率」などで知られる都市は犯罪発生率が少ない傾向にあります。

ベルリンやライプツィヒなどの東ドイツの大都市はその代表的なところで、逆に失業率が少ないミュンヘンなどはドイツで一番安全な都市に数えられています(安全な都市ベスト10は全て西ドイツの都市)。

今回は、上記のAllianzのランキングを元に、いくつかのコメントを加え、ドイツで危険な都市ランキングベスト10を作成しました。ドイツ移住時の参考などにしていただければと思います。

1位 ベルリン

大体大きな都市=危険な都市で、金持ちを狙った強盗やすりが多発します。しばらくフランクフルトが一位でしたが、2020年はベルリンが犯罪都市ランキングワースト一位に輝きました。年間の犯罪発生件数は約50万件で、人口の約13%がなんらかの犯罪被害に遭っているという驚異的な数値です(軽犯罪がほとんどですが)。

街が大きい、人口が多い、というだけでなく、東欧やアラブ諸国の移民の巣窟となっており、ロシアマフィアなどが活動しており、ドラッグなどの使用率も高い街の一つです。特に、夜間の地下鉄などでは暴力事件も多発しているので、酔っ払いなどには近づかないようにしましょう。

また、2016年にはイスラム過激化がバスでクリスマスマーケットに突撃し、11人が死亡、50人以上がケガを負うテロ事件が発生しました。政治的な中心地でもあることから、こうしたテロ事件の標的になる可能性も少なくありません。

2位 フランクフルト

ドイツ有数の大都市、フランクフルトの犯罪発生件数は常にドイツでも上位に食い込んできます。全体で10万件の犯罪が発生しており、人口比での発生率はベルリンとほぼ同じような水準。僕は現在フランクフルトに住んでいるのですが、やはり駅の周辺とか夜になるとスリや置き引き、酔っ払いによる暴行や喧嘩が多発しているイメージですね。

ちなみに、2020年にはフランクフルトの近くのはハーナウで右翼思想家による銃の乱射事件が起き、9人が死亡しています。

3位 ハノーファー

人口10万人当たりの犯罪被害率でみると他都市よりましなのですが、殺人など重犯罪が多いので危険な都市ランキングにノミネートされてしまっています、ハノーファー。ちなみに、重犯罪の発生率は人口10万人に対して8人と、ベルリンの3倍も重犯罪の発生率が高い武闘派地区です。

4位 ハレ

東ドイツにある人口20万人程度の中堅都市なのですが、残念ながら危険度ランキングにノミネートしてしまっています。基本的に町の規模が小さくなると犯罪発生は減るのですが、ハレは土地柄移民が多く、窃盗犯罪の温床になってしまうことがあるようです。

5位 ブレーメン

人口56万人に対して66000件の犯罪被害が発生しているので、犯罪発生率自体は10%を切っています。ただし、ブレーメンは重犯罪が多いことで知られており、人口10万人に対する犯罪死者数の数はドイツ国内でワーストの10人となっており、ベルリンのほぼ4倍近く危険です。

ちなみに、その背景として高い失業率が知られ、ドイツでもワーストの10.5%の失業率を誇っています(ドイツ全体の平均では6.1%)。そのため、食い詰めたドイツ人や移民による犯罪が多発しているというわけです。

6位 ライプツィヒ

東ドイツにある、人口60万人都市です。かつてはドイツ有数の危険な町の一つでしたが、最近は徐々に安全化してきており、昨年と比べて危険度ランクを2つも落としました。

7位 エアフルト

人口20万人規模の中堅都市です。昨年はランク外の、比較的安全な町だったのですが、2020年に入り強盗や恐喝、自動車窃盗などの被害がなんと50%も増加し、一躍ドイツで有数の危険都市になってしまいました。

ちなみに、エアフルトでは2002年にエアフルト事件という銃の乱射事件が学校で勃発し、教師、生徒、警官の計17人が犠牲となる痛ましい事故が発生した都市でもあります。

8位 ハンブルグ

ドイツ有数の大都市、ハンブルグも犯罪発生率は高い水準にあります。重犯罪というよりも、ひったくりやスリなどの軽犯罪が多く、ドイツ警察もたびたび「ひったくりに注意」警報を出しています。

9位 アーヘン

名門アーヘン工科大学のおかれた西ドイツの中堅都市です。エリートの集う学生都市なので犯罪は起きにくそうに思えますが、性犯罪が多く、注意を呼び掛けています。

10位 マグデブルグ

人口20万人規模の中堅都市です。失業率10%前後と、ブレーメンと並んで高い失業率を持ち、そのために犯罪件数は増加しています。ブレーメン、ハノーファーについで死亡事件の多い街の一つです。

参考:
vorsaetzliche-toetungen-in-deutschen-staedten
arbeitslosigkeit-auf-niedrigstem-stand

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