ドイツの給料は高い?平均年収や最低賃金から見る日本とドイツの比較

記事を読むとドイツはEUの盟主とも言われており、EUの中でも経済のエンジンとして非常に大事なポジションを占めています。ある経済学の教授も「ドイツは他のユーロ圏加盟国のおかげでユーロが弱くなっているので、ドイツにとって優位性を発揮している」と言っていました。ドイツはヨーロッパで一番所得の高い国ではないものの、好調な経済を背景にEUの中でも堅調な給与水準となっています。そこでドイツの最低賃金とGDPに平均年収から見るドイツの給料の給料事情を紹介したいと思います。

ドイツのGDPは日本より高い

先ずはドイツの一人当たりのGDPからお話ししたいと思います。国単位でのGDPは人口の多い日本が高いですが、一人当たりのGDPになると逆転します。下の表は英語になりますが、2018年時G7(表の左からドイツ、カナダ、イギリス、フランス、日本、イタリア、アメリカ)の一人当たりの購買力平価を基にしたGDPのグラフになります。

Infographic: How Does America Compare to Other G7 Countries? | Statista You will find more infographics at Statista

グラフを見てもらえば一目瞭然ですが、ドイツは51,600ドルと日本の44,200ドルから約20%近く高くなっています。少し話はそれますが、日本のこの数字は他の国と比較してみると興味深い情報が見えます。一橋大学名誉教授である野口悠紀雄教授がダイヤモンドオンラインに掲載した記事を見ると、なんと韓国の一人当たりのGDPは既に日本を追い越しています。ちなみにStatistaとこちらの数字が若干違いますが、こちらは引用元の情報年度が変わる関係だと思いますが、どちらにしろ韓国は既に日本を追い抜いているのが分かります。

引用:ダイヤモンドオンライン 韓国に1人当たりGDPや労働生産性で追い抜かれた日本の行く末

労働生産性は今回のテーマでは無いので省きますが、日本の立ち位置としては先進国であり、世界でも人口の多い国だから国単位のGDPは高いが、一人当たりの数字を見るとトップでは無くドイツのほうが一人当たりのGDPも労働生産性もはっきりと高いということが分かります。

労働生産性は今回のテーマでは無いので省きますが、日本の立ち位置としては先進国であり、世界でも人口の多い国だから国単位のGDPは高いが、一人当たりの数字を見るとトップでは無くドイツのほうが一人当たりのGDPも労働生産性もはっきりと高いということが分かります。

ドイツと日本の最低賃金の違い

一人当たりのGDPに差が出ているのを紹介しましたが、私たちにとってもっと大事な実際の給料面を見ていきたいと思います。最初に時間給による最低賃金の紹介をしたいと思います。これは正社員ではなくアルバイト向けの情報なので、フルタイムの仕事にはあまり気にする部分ではありませんが、ワーホリでドイツに行く人にとっては大事な情報になります。

ちなみに最低賃金はルールというか、適用対象が国によって変わってきます。ヨーロッパでは年齢によって最低賃金の設定が変わりますが、ドイツは18歳以上の賃金になります。東京労働局が2020年時のG7の最低賃金の比較を資料公開しているので以下に引用します。

 

引用:東京労働局 最低賃金の国際比較

上の表を見ると日本は901円に対してドイツは9.35ユーロです。ちなみにこの資料だと9.35ユーロは1,139円とありますが、記事作成している2021年12月時点では1ユーロ約129円なので、1,214円となっており為替の影響で円換算がかなり変わり注意が必要です。

2020年時の日本とドイツの最低賃金を比較すると、約26%ドイツの最低賃金が高くなっています。また、JETRO(日本貿易振興機構)によると、以下のように2022年の7月1日には最低賃金を10.45ユーロにするよう勧告が出ています。

なお、現在は1時間当たりの統一最低賃金は9.35ユーロとなっている。

2021年1月1日~:9.50ユーロ/時間
2021年7月1日~:9.60ユーロ/時間
2022年1月1日~:9.82ユーロ/時間
2022年7月1日~:10.45ユーロ/時間

最低賃金委員会は、労使双方を代表する委員と、顧問の役割を担う学界からの委員(ただし投票権はない)から構成されており、政府に対して、統一最低賃金の引き上げ幅と時期を勧告する。政府は、これを基に、勧告された時期に、勧告された金額を引き上げる。
引用:JETRO 最低賃金を引き上げ、2022年7月には10.45ユーロに

一方の日本ですが、2021年10月の平均最低賃金は930円なので、単年の上げ幅としては差は無さそうですが、ドイツが勧告通り2022年7月に最低賃金を10.45ユーロに上げた場合は日独の最低時給に更なる差がつきそうです。

平均年収

最低賃金の情報を見ましたが、フルタイムで働いている人にとってはどうなるでしょうか?Step Stone社によるとドイツの平均年収では58,000ユーロと紹介されています。

半面日本ですが、2021年9月に国税庁より公表されました「令和2年分 民間給与実態調査統計」によると、最新の平均年収は約430万円になります。ちなみに、ここには悲しい部分があるのですが、日本の平均年収は10年ほどあまり変わっていません。

折角なので日本とドイツの給料制度の違いを2点触れておきます。1点目に所謂1億総中流と言われた昭和と比べて日本人の年収に格差ができており、(もちろんドイツにも格差はありますが)昔ほど平均年収通り貰っている人は減ってきています。2点目ですが、ドイツは転職が一般的になり持っているスキルを武器に数年ごとで転職をして新しいスキルや年収を上げていくのに対し、日本は年功序列で一つの企業(又は業界)に何年も務めて年々収入を上げていくモデルになります。

また日本は月収はそこまで高くなくても、ボーナスで上乗せされる面がありますが、ドイツではあまりボーナスは一般的ではありません。平均年収だけの話をすると単にドイツが高いとなりますが、日本とドイツでは収入モデルが違うので注意してください。

額面からの控除額

最低賃金や平均年収を見ていくと、ドイツの方が高いので魅力的に映るかもしれません。しかしややこしいのが額面の給料から引かれる税金類です。ドイツの税金には所得税から日本人には馴染みの無い教会税、様々な保険が額面から引かれます。これ給料を受け取る人の年齢や子供の有無など様々な条件で変わってきます。

そこで一例として30歳独身で日本(東京)とドイツ(ベルリン)の平均年収モデルと年収を500万円に揃えた場合を基に控除額と手取りを出してみます。ちなみに円とユーロの為替は2021年12月時として計算しています。

引用:Calculate your Gross Net Wage : 月収と年収の手取り計算|給与シミュレーション

上記の表を見てもらえれば分かりますが、日本の方が控除額がかなり低く、両国平均年収では大きく差が出ますが、手取り額でみると額面からの差がかなり縮まります。年収500万円で揃えた場合は日本の方が手取り約7万円も多くなり、割合いで見るとドイツの方が控除額が2倍も高くなります。

もしドイツに移住した日本人が日本に住んでいた時と同じ額面を貰う場合は手取り額がかなり下がってしまいます。もちろん日本とドイツで物価も違いますし、福祉でも差が出るのでドイツに行くと貧乏になるわけではありませんが、控除額が全然違うということを理解しておく必要があります。

最低月収

最後に国際労働機関(ILO)が公表している2019年時の日本とドイツの最低月収について触れておきます。こちらは英語で通貨がドルに換算されています。

引用:国際労働機関 Statistics on wages

国際労働機関によると日本は1,360ドル(約156,000円)になり、一方のドイツは1,743ドル(約200,000円)になります。ここでもドイツは日本より約28%高くなっています。

まとめ

今まで見た紹介した通り、ドイツは最低賃金、最低月収に平均年収すべてにおいて日本を上回っています。なのでドイツは日本より給料が高いと言えますが、ドイツは収入からの控除額も大きいので手取りになるとその差が縮まります。ドイツ移住を検討している人は自分の額面金額から、手取りがどれぐらいになるのか参考にしてください。

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