
ドイツに住んで驚くことの一つに、公共トイレが日本と比べて圧倒的に少ないことが挙げられます。友達と公園で飲んでいてトイレに行きたくなったり、外でジョギングしていてトイレに行きたくなったり、ドライブの途中でトイレに行きたくなったり、という場面でも近くに行けるトイレが無い、という状況は多々あります。
ちなみに、ドイツの条例では立小便は違法で、州によるものの35ユーロ(5000円くらい)の罰金が科されるとのこと。ドイツでの罰金が立小便によるものなんて、恥ずかしくて人に言えませんね(ただ、現実問題酔っ払いが駅やトンネル内で立小便をしている姿をちょいちょい見かけることはありますが)。
今回は、ドイツ内でトイレを探す方法、どんなところにトイレがついているのかと注意点についてまとめていきたいと思います。
トイレが使える場所あれこれ
まずは、どんなところにトイレがあるのか見ていきましょう。
駅の構内
大きな駅、小さな駅どんな駅にも大体有料トイレが併設されており、1ユーロ使えば誰でも使えます。大きな駅では24時間開いていますが、小さな駅とかですと営業時間が限られており、トイレが閉まってしまうこともあるので気を付けなくてはいけません。
ちなみに、使い方としては1)コインを入れる 2)クーポンが出てくる 3)ゲートが開く
という仕組みです。初めて使う人にはちょっと難易度が高い仕組みでので、前の人がどうやって入るのかを見て真似しましょう。クーポンが出てきてしばらく放っておくとゲートが閉まってしまい、入るためにまたもう1ユーロ支払わなくてはいけなくなります。
ここで出てくるクーポンとは、50セントくらいのクーポンで、駅構内のカフェなどで使用可能です(どこのお店でつかえるかの情報は、トイレに書いてあることが多い)。なので、駅のトイレは1ユーロ払って50セントクーポンがもらえる仕様となっています。
大抵の駅では以下のSanifairという会社によって運営されているトイレがほとんどで、場所によってはシャワーなども併設されています。
空港まで行くと流石に有料トイレは少なく、大体無料で使うことが可能です。
公共交通機関内
電車は、長距離・短距離基本的に両方ともトイレが備わっています。バスに関しては、Flixbusのような長距離便であれば備わっていますが、その他の短距離便ですと備わっていません。
長距離列車の場合、トイレがいくつもあるので一つ壊れていても他のが問題なく使えますが、短距離の場合一つ壊れていると他に選択肢がなく、目的地に到着するまで我慢しなくてはいけません。また、切符を持っていない乗客がトイレに立てこもる作戦に出ることもあり、中々思ったときに使えないのがネックです(僕の感覚では20%くらいの確率で壊れているか、水があふれていて使えない印象)。
カフェ・レストランなど
駅に併設されているカフェ・レストランであれば、トイレは駅のトイレを使いなさいということでトイレはついていません。普通に町中で見かけるようなカフェ、レストランであれば、大抵トイレが併設されています。
ただし、客以外の使用を防ぐため、鍵付きであったり、暗証番号付きであったりします。そのため、レジに行ってトイレのカギを貸してくれと伝えなくてはいけません。
公共トイレ
公園や大きな通り沿い、はたまた高速道路のパーキングエリアのようなところには、汚い有料公共トイレ(たまに無料)が備えられていたりします。売春やドラッグの売買の温床になることもあるようで、あまり使いたくはないのですが、どうしてもというときは一つの選択肢になるでしょう。
基本的には1ユーロを入れれば使用できる仕組みで(そのため、コインが必要)、上述のように犯罪目的で使われることを防ぐため、あんまり長居することはできません。
デパート内など
デパートや大型のショッピングセンター内には、トイレが備わっています。場所によりますが、基本的に有料で、50セント~1ユーロが相場な気がしますね。
注意点
さて、続いてドイツでトイレを使用する際の注意点です。上述の通り、有料であることが多いので、基本的には小銭が必要となってきます。トイレに行きたいけど、財布の中には100ユーロ札しか入っていない、という状況ですとトイレに行くこともできません。
場合によってはトイレットペーパーも設置されていないことも多々あります(大きなトイレであれば、入り口でトイレットペーパーを買うようなシステムのところも)ので、ちょっと面倒ですが、公衆トイレを使う可能性があるのであればトイレットペーパーを持参しておくのも一計ですね。
あとは、衛生的に汚いトイレが多いので、気になる人はアルコールティッシュなどを常備して、便座をふけるようにしておくとよいでしょう。大きい駅などのSanifairに運営されているトイレは大体きれいですが、田舎や公園などのトイレにはまだまだ汚いものが多いです。

新卒で出版会社に働くが、2年で体調を壊し退職。以後30歳近くまで職を転々とし、終いには地元のブラック卸売り企業で年収300万円残業100時間生活を送る。31歳の誕生日直前にドイツにワーホリで渡航。現在フランクフルト在住。