ドイツで30代日本人男性の周囲からの目線、私生活はどんな感じか?

海外移住をする人の多くは、今ある生活よりも良いものを求めてする人がほとんどだと思います。渡航先で冷遇されたり、差別されたり、といったことは当然喜ばれる結果ではないでしょう。

さて、30代の日本人男性がドイツに移住すると、周囲からの目線はどのようなものなのでしょうか?友達や彼女は簡単にできるのか、それとも冷遇されるのでしょうか。今回、僕の経験をもとに、30代日本人男性のドイツでの扱いについてまとめてみました。

肩書で変わる、周囲の印象

まず、そもそも論ですが、同じ30代でも職有と職無し、ニートと学生と社会人とでは、ドイツ人の見る目もがらりと異なります。以下、それぞれに「ワーホリや語学留学で渡航した場合」と「現地採用で行った場合」を見てみましょう。

ワーキングホリデー・留学組

僕は31歳の誕生日直前にドイツに渡った、いうなればワーキングホリデー組の中でも後発の部類に入ります。基本的にワーキングホリデービザを活用してドイツに来る層には20代が多く、僕のように定職もなくフラフラするような日本人男性はほとんど居ませんでした。

ただ、ワーキングホリデービザの期限である31歳の誕生日を過ぎても、語学留学ビザは有効です。そのため、少なからず30代日本人男性の「語学留学ビザ組」という人にはドイツでもちょいちょい見かけることができます。ワーホリビザで入った層も、基本的に語学コースに通ったりするので、扱いとしては似たような形になると思います。

さて、僕の場合、ワーキングホリデービザで入国後、仕事を見つけ就労ビザに切り替えたので、実際にドイツで定職なくぶらぶらしていた期間は長くありませんでしたが、それでも就労ビザに切り替わるまで半年近く「ニートの太一君」という肩書はついて回りました。

日本でもそうですが、30歳過ぎて定職についていないような層は僕のような変わり者に違いないので、必然的に以下のような冷遇を周囲のドイツ人や日本人から受けます。

  • 現地採用組、駐在員組にマウントを取られる
  • 色んなドイツ人に会うたびに「ドイツで何してるの」と冷たい目線で聞かれる
  • 彼女ができづらい
  • タンデムパートナーが探しづらい
  • 信用に乏しく、家探し等に苦労する

20代までは海外移住と言ったら「若くして挑戦してすごいね」とちやほやされる層ですが、30歳を超えて目的もなく海外渡航すると多かれ少なかれ周りの好奇の目に晒されてしまいます。

パーティや日独の交流の場に顔を出しても、何となく浮いたり、なんとなくマウントを取られたりと、ニートであると下に見られるケースが多々ありました。そのため、同じ30代日本人男性でも、特にワーホリ組は日本人社会のヒエラルキーの最下層に位置付けられてしまうので注意しましょう。

現地採用組

さて、一度現地で仕事を得ると、この「ニートの太一君」という肩書が「ドイツの金融街で仕事している太一君」にアップデートされます。僕の場合、フランクフルトというヨーロッパでも屈指の金融都市で働くことになったので、おのずとお洒落な印象が周りにつくようになりました。

一度定職に就くと、恐ろしいもので、以前のような周りの冷たい視線や家探し時の冷遇がピッタリと無くなります。社内、社外を問わずドイツ人と接する機会も自然と増え、友達や彼女を作るのに苦労しなくなります。

  • 現地採用組とは苦労話を分け合える仲間になる
  • 駐在員には時々マウントを取られる
  • 仕事上で知り合ったドイツ人の友達が増える
  • 彼女ができやすい
  • タンデムパートナーが探しやすくなる
  • 家探しやクレジットカード作成が容易になる

キャリアの上で、30代の男性というのはドイツの労働市場でも最も脂ののった時期で、割と日本人である利点を生かした仕事を見つけやすい点にも驚かされました(英語さえ話せれば)。

30代もピンキリですが、30代前半では年収500~700万円前後、30代後半では600万円~800万円前後が現地就職した日本人としての給与の平均ではないでしょうか。

私生活

続いて、私生活での30代独身日本人男性の周囲のドイツ人からの扱われ方を見てみましょう。

友達付き合い

友達付き合いでいうと、やはり年齢の近い友達と付き合う機会が多いように思います。僕の場合、31歳でドイツに渡航したので、20代後半~30代前半くらいの友達と遊ぶことが多く、それは日本人でもドイツ人でも、はたまたドイツに住む第三国の人々でも同じ形です。

ただ、日本人の場合どうしても日本人同士で固まってしまう傾向があり、そうすると現地の友人のネットワークを構築しづらくなってしまいます。スポーツクラブ、パーティなど、積極的に交際の場を求めて外に行けば、少なくとも友達探しに苦労することはないでしょう。

恋愛、結婚観

ドイツは世界でも割と晩婚の国に分類され、30代前半で未婚、といってもそんなに社会的なプレッシャーは大きくありません(男性の平均初婚年齢は33.8歳)。というわけで、30歳を過ぎてからドイツに移住した僕でも、割とドイツの婚活市場では不自由することがありませんでした。

出典Wann Paare weltweit heiraten

30代前半の未婚男性(職有)と言えば、ドイツでは最もパートナーの見つけやすい年齢層です。 今でこそTinderのような出会い系アプリもありますが、日独コミュニティの多いドイツでは、そういったアプリケーションに頼らずとも、友達の紹介、日独コミュニティ、職場のパーティなどで割と出会いの場には困りません。

めちゃめちゃモテる、とまではいきませんが、日本で普通にパートナーがいたような層であれば、ドイツでも現地のパートナーを作るのにそこまで不自由しないでしょう。ちなみに「ドイツで日本人男性が金髪美女と付き合える確率を計算しました」の記事の中で具体的に日本人男性がドイツで彼女を見つけられる確率について計算しましたが、彼女ナシでドイツに渡った男性の49%が彼女を作っています(長期滞在者に至っては実に7割近くがドイツで彼女を作っています)。

Follow me!