
2021年3月以降、日本国は水際チェックの一環として、空港到着時に陰性証明書の提出を求めています。
検疫所へ「出国前72時間以内の検査証明書」の提出が必要です。「出国前72時間以内の検査証明書」が提出できない場合、検疫法に基づき、日本への上陸が認められないことになります
(引用:厚生労働省 検査証明書の提出について)
実際に陰性証明書が無かった人がどうなったのか聞いたことはありませんが、追い返されるか、ホテルに軟禁されるか、とりあえずあまり良い結果にはならないのでしょう。
ドイツ、日本ともに体制がコロコロ変わるので、最新情報は常に厚生労働省のホームページをチェックしなくてはいけませんが、一応2021年11月現在の状況で、日本に渡航する際の陰性証明書の条件などについてまとめてみました。
陰性証明書とは
そもそも陰性証明書とは、コロナの試験を受けた際にもらえる、陽性か陰性かの試験結果のことで、ドイツ中どこでもコロナ試験をおこなえば貰うことができます。特に、大きな空港などでは日中海外渡航のための試験をおこなっており、本来であればそこまで手間のかかるものではないのです。
ただし、こと「厚生労働省の定める陰性証明書」となると注意が必要で、いくつかルールがあります。なので、そこいらでPCR検査を受けてその結果をもって日本に渡航しようとしても、空港で追い返されてしまうのです。
ルール1 出国72時間前までの陰性結果
→PCRの結果が出るまで24時間くらいかかるので、出国の2日前くらいにコロナの試験をおこなえば問題ないでしょう。
ルール2 所定のフォーマットを使用しなくてはいけない
→この所定のフォーマットを使用しなくてはいけないというルールが厄介です。厚生労働省のHP上からダウンロードできるフォーマットがあるのですが、ドイツの医者は面倒くさがりなので、こんなフォーマットにいちいち丁寧に記載してくれません
ルール3 所定のフォーマットを使用することが困難な場合には、任意のフォーマットの提出も妨げられませんが、「検査証明書へ記載すべき内容」が満たされている必要がある
→ルール2の所定のフォーマットがゲットできなかった時の代替案で、ルール3があります。検査方法、パスポートナンバーや姓名の有無など、細かい条件が書かれているので、詳しくは厚生労働省のHPを参照してください。
どこで検査できるのか
時期によってコロコロと検査場のフォーマットが変わるので確実なことは言えませんが、2021年11月現在ですと以下の5社が、僕の知る限りでは厚生労働省の認める形式での陰性証明書をくれます(在独日本国領事館からのメールにて推奨されていた医療機関です)。
- ノイゲバウア馬場 内科クリニック
- MEDICARE Testzentrum
- Corona Test Point
- Frankfurt Flughafenklinik
- BCRT(ベルリン渡航・熱帯医学センター)
基本的には事前のオンラインでの予約が必要で、費用は100ユーロ前後。現在陰性証明書が必要になる場面はドイツではめっきりと減ったので、割とスムーズに予約自体は取れるはずです。
ちなみに、僕は以前日本に渡航する際は「Corona Test Point」を使用しました。オンラインで予約をし、その時間に訪問し、身分証明書を見せればテストスタートです。
テスト自体はスムーズなのですが、24時間以内に送られてくるはずの陰性証明書が30時間くらいたって送られてきたり、日本の指定するフォーマットではなかったりと、実際に翌日は何度もテストセンターに電話して、どうにか所定のフォーマットをゲットすることができました(厳密には、厚生労働省のHPに乗っているフォーマット通りでなくても、求められる情報さえすべて記載されていれば問題ないのですが)
他の日本に行った友人などの話を聞く限り、どこで試験を受けても初めから所定のフォーマットで送られてくる確率は低く、大体送られてきた後に何度か電話かメールで交渉する必要があるようです。
どこで書類チェックされるのか
さて、通常問題が無ければPDFにて陰性証明書が送られてくるので、これをプリントアウトして空港に向かいます(実際、ダウンロードせずにデジタルの書式でも問題ありませんでしたが、念のため)。
まず、空港のチェックインカウンターで陰性証明書のチェックがおこなわれます。ここではじかれたら飛行機に乗せてもらえません。ついでにここで、厚生労働省が求めるアプリのダウンロードが済んでいるかもチェックされますが、あとからダウンロードしておくと言えば問題なく通らせてくれました。
続いてチェックされるのが、飛行機に乗る前です。乗車直前に、コロナの陰性証明書を観させられて、それで初めて飛行機に乗ることができます。
さらに、日本到着時に、空港の職員によって陰性証明書が再度チェックされます。かなり念入りですね。つまり、合計3回、この陰性証明書が活躍する場面が出てくるので、大事に取っておきましょう。
ちなみに、空港では陰性証明書のチェック以外に、以下の事柄が行われます。誓約書はあらかじめダウンロードしておいてもいいですし、空港に到着してから記載するでも良いですが、後者の場合ですと少し時間がかかりますので、一刻も早く空港を後にしたい場合、以下の書類などは先に準備しておいたほうが良いでしょう。
- 誓約書の提出
- スマートフォンの携行及び必要なアプリの登録
- 質問票の提出
- 到着時のコロナ検査(現地で空港職員によってなされる)

新卒で出版会社に働くが、2年で体調を壊し退職。以後30歳近くまで職を転々とし、終いには地元のブラック卸売り企業で年収300万円残業100時間生活を送る。31歳の誕生日直前にドイツにワーホリで渡航。現在フランクフルト在住。