こんな人は現地採用やめとけ!夢と現実の違いを超簡単に教えます

どうも、日本で社畜を経験し、ドイツで現地採用として再出発を果たしたタイチです。

今回の記事では、海外移住を夢見る読者の方々のために、渡航前の人が思い描く現地採用の夢と現実の違いを分かりやすく説明します。

加えて今回は、こんな人はそもそも現地採用やめとけ、という例も出して説明していきます。

現地採用とは

意外と現地採用の定義をご存じでない方もいますので、まずは簡単に定義からおさらいしましょう。(もう分かってるよ、という方は次の章へ進んでください)

現地採用とは、海外事業所のローカルの社員として就職する人のことです。つまり、本社と労働契約書を結ぶのではなく、海外支社に採用され、その支社のルールや法律にそって労働することになります。

日本人は本来、日本で日本の会社に就職するのがメインストリームですが、外国では、日本企業(以下、日系企業)の数というのは、当然ですが日本国内より少なくなります。と言うか、超マイノリティーです。

ですが、そんな日系企業は、過去の「日系企業とドイツの企業、どっちに就職するのがおススメか?」でも紹介した通り、実は海外移住を果たした日本人にとって穴場スポットとなります。

では果たして、現地採用として働くのはどういったことなのか、やめとけ!と言われる理由を説明していきます。

現地採用はやめとけ、と言われる由縁

スバリ言います。現地採用の一番の問題点は、次の2点です。

  1. 給料が圧倒的に安い
  2. 日本人の文化への理解や働き方が求められる

はっきり言って、「やめとけ」という人の言い分はほぼこの2点に絞れると断言できます。次の章で詳しく説明しますが、深堀りすると、どの国で現地採用をするかによって不満は変わりますが、往々にして、駐在員との待遇の差が桁違いだ、というのが大きな不満に繋がります。

給料が圧倒的に安い

そもそも駐在員というのは、本人の意思に関わらず会社の意向で出向させられる人たち。すなわち、会社の都合なだけに、手当や現地での金銭面のサポートが約束されています。ですが、会社からしたらいくら必要経費とは言え、「勿体ない」と感じます。そのため、現地に生活する日本人をより安く採用し、育てて、駐在員の人数を減らし、経費を削減して、会社の経営を改善しよう、という思考回路に至ります。

と言うことは、現地採用の日本人が駐在員より高くついたら、経費削減という本質を見失ってしまうため意味がなく、仕組み上、駐在員の給料を現地採用が超えるのは絶対にありえないことなのがお分かりいただけますでしょうか。

日本人の文化や働き方が求められる

次に、日本人の文化への理解や労働習慣を要求される傾向があるということ。そもそも日本に嫌気がさして海外へ来たのに、なぜ日本と同じ働き方をしなければならないのだ、なぜ日本人との折衝に悩まなければならないのか、この不満が蓄積され、最終的に「やめとけ」という感情に遷移します。

もちろん会社によって差はありますが、そもそも日系企業が海外事業所で日本人を雇うメリットを考えてみてください。その国の人たちは、当然日本文化に触れずに育っているため、我々に対して理解も耐性もありません。ですが、本社の日本人との折衝役が必要だったり、日本の文化を理解して働いてくれる人がほしいからローカルでも日本人を敢えて採用するのです。仮にローカルの言語ができなくても、人件費を払う価値があると会社が判断している証拠です。

そのため、文化や働き方への理解は、ある意味避けられない要求なのです。逆にその強みを捨てたら、あなたが応募できる求人の数が段違いに減り、生き残ることは困難でしょう。

国の経済力で異なる現地採用の現実

もう少し深掘りしていきましょう。実際にはどの国で現地採用をするかによって現実が大きく変わります。大きく分けて2つ、日本より金持ちの国か、日本より貧しい国かの2パターンに分けることができます。

日本と同等以上の経済力を持つ国で現地採用

日本より経済力が強い国と言うと、少し難しく聞こえるかもしれませんが、ポイントは、通貨の強弱に絞っていいでしょう。現地の通貨が円より高いか安いかが何よりも大事なポイントです。

例えば、ユーロを使うドイツは、日本より金持ちの国だとここでは定義します。ポンドを使うイギリスも、米ドルのアメリカも該当します。

結論として、こういった国で現地採用をしても、先ほど説明した悩みや不満は付き纏います。何が変わるかというと、稼ぐお金が円より強い、ということです。これは絶対的に無視できないメリットです。

これから海外移住を考える人も、すでに移住を果たした人も、僕は/私は二度と日本に帰らない!と断言できる人は一体どれくらいいるでしょうか?日本人である以上、何かしら帰国の理由が生まれるものです。例えば・・・

  • 海外で結婚したが離婚し、生活力がなく帰国を強いられる
  • 両親の介護
  • 数年住んで海外が肌に合わないと感じた
  • 老後は日本で生活したい
  • 単純に飽きた

理由は何にせよ、いざ日本に帰るとなったとき、ユーロやポンドで貯金をしていたら、円へ換算すると財産が増えることになります。

例え駐在員と報酬において圧倒的な差があろうとも、現地では低~中所得層に属していようとも、円換算してそこそこ稼げていれば、いざ日本に帰るときも安心です。

日本より通貨が強い国で現地採用をするのには、貧しい国と比べて大きなメリットがあるのです。

ただし、例えばドイツを一例に挙げると、ドイツ人の給料水準は日本よりも高いため、ドイツ人社員は日系企業だとしてもあなたより高い給料をオファーさられる可能性が高く、それに気づいてしまうとまた不満が高まる可能性もあります。

経済力が日本以下の国で現地採用

日本より貧しい国で現地採用をすると、現地通貨でいくら稼いでいも日本円に換算したとき大した額にならない、というリスクが付きまといます。

だから、やっぱり日本に帰りたい、となっても貯金額が足りなくて貧しい生活を強いられるかもしれません。

ただし、現地で採用されるローカルの人より、あなたが日本人であるが故に高いお給料をもらえるかもしれません。これは先ほど説明したメリット・デメリットと逆ですね。まさにこの部分は表裏一体です。

結論:こんな人は現地採用はやめとけ

最後に、僕が思う現地採用をやめておいた方がいい人の特徴を伝えます。

ズバリ、「他人の比較して落ち込んでしまう人」です。日本は他人と比較して優越感に浸る、もしくは落ち込んでしまう人の巣窟となっている気がします。

もし他人とばかり比較してしまう人が現地採用になったら、常に「駐在員との比較」「ローカルの社員と自分の比較」をして、メンタルを健康に保てないでしょう。

ですが、日系企業の現地採用にも当然メリットがあり、はまる人にははまるのです。

そもそもヨーロッパはキリスト教の教えとして、個は個で、他人と合わせる必要はないという概念があります。これが2000年以上言い伝えられ、人々の脳裏に刷り込まれています。

一方日本はどうでしょうか?江戸時代に5人組という連帯責任制度が作られ、集団で足並みを揃える美学のようなものが日本人には植え付けられています。根本的な概念が異なる国へ行く場合、あなた自身がその国の考え方に適応できるかどうか、すぐに上手くいかないとしても、変わるための努力ができるかどうか、ぜひ一度再考してみてください。

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