ドイツの就職面接で日本人が注意すること5選

僕は何社かドイツで面接を受けてきました。ほめられたことではありませんが、日本でも職を転々とし、転職経験豊富だったため、日本とドイツの就職活動に関して比較をおこなうことは得意です。

僕なりに、何社かドイツで面接を受けてみたり、ドイツ人の友人に教えてもらったりして、以下のような注意点に気が付きました。

服装は適材適所のものを用意

日本の転職活動同様、転職時に何を着るかはドイツでも注意しなければいけない点の一つです。例えば、営業なのにコテコテの新卒ぽいブラック一辺倒のスーツを着ていったり、金融機関なのに奇をてらったスーツを着たりなど、要するに「場にそぐわない」服装は慎むべきと言われています。

柄に関しても、基本的には「無地」が好まれます。日本でよく見かけるストライプやチェックのスーツはドイツでは見かけないので注意が必要ですね。サイズ感も、だぼだぼだったりすると当然見栄えはよくありません、ドイツで買うとサイズが大きすぎる場合もあるので、日本で買っていくと良いでしょう。

  • 無地スーツが無難
  • シャツは柄、無地どちらでもよい
  • ネクタイはあったほうが良い(ベンチャーなどは無いところも)
  • 革靴&時計

重要なのは、面接官が「日頃こういう格好で仕事をするんだな」ということを認識させることであり、変にお洒落を気取ったりする必要はありません。どんなものを着たらいいかわからなければ、以下のサイトを参照しましょう。

Business Kleidung Herren

早めに目的地に着いておく

ドイツの公共交通機関はとにかくよく遅れます。特に「雪の日」「雨の日」「風の強い日」「イベントのある日(サッカーや展示会など)」などは高確率で電車が遅延、または欠便します。遅延する時間も日本とはけた違いで、10分、20分は当たり前、場合によっては1時間、2時間程度ざらに遅れてきます。

なので、ドイツの電車は基本遅れるものと考えて、一つか二つ前の電車で目的地付近に到着しておくことをお勧めします。世界一厳格な日本の電車文化と同じ気持ちでいると、面接に遅刻して大切な就職活動が台無しです。

ちなみに、電車ではなく車ならどうかというと、やはり事故などの影響で大渋滞に巻き込まれる危険性もあります(電車よりはマシですが)。

言葉の完璧性を求めすぎない

海外での面接は、面接それ自体が「語学の確認試験」も含んでいます。ドイツ語での面接であればドイツ語の、英語での面接であれば英語の力量がリスニング・スピーキングともに試されるというわけです。

だからといって、TOEFLのテストのようにガチガチに緊張して話したり、難しい語彙を使ったり、一言一句正確な文法を求められるわけではなく、あくまで彼ら面接官が知りたいのはあなたのスキルと、会社で成功できるかどうかです。

英語もドイツ語も、基本的にはB2くらいのレベルに達してさえいれば、なんとか日々の業務についていくことは可能です。というわけで、あまり文法などの失敗を恐れず、堂々と自身の熱意や過去の実績について説明すべきでしょう。

挨拶時から面接は始まっている

第一印象が重要なのは日本もドイツも重要で、会社について最初はアイスブレイク風の挨拶問答から始まりますが、ここからすでに面接が始まっている点に注意しなくてはいけません。

  • どうやって来たの
  • 電車は遅れなかった?
  • 時間はかかった?

など、主にどのように面接会場まで来たかについてのフランクな会話が始まります。ここでの回答として、理想的なのはポジティブなことを答えることです。つまり、「すぐに御社が分かりました」「電車はスムーズでした」といった感じです(勿論、電車が遅れたのにあえて遅れてないと、わざわざ嘘をつく必要はありませんが)。

出された飲み物をがつがつ飲まない

面接時、たまに面接官からお菓子やコーヒーを提供されることがあります。これは、日本のように飲んではいけない、断らなくてはいけない、といったルールはありませんが、かといってガツガツしすぎるのも良くないと言われています。

聞かれたこと以上のことを話す

日本では、沈黙は金雄弁は銀で、あまり聞かれてもないことをペラペラしゃべる応募者は面接官から好かれませんが、ドイツではその逆で、黙っていたら分からないのでどんどん自分のことを曝け出しなさい、という文化です。

一例をあげると

質問: 前職ではどんな業務をしていましたか?
悪い回答: 医療器具の営業をしていました。
良い回答: 医療器具の営業をしていました。担当は主に病院関連で、ドイツでいえば〇〇社などが競合にあたります。営業成績は同地区30人くらいいた中で1位でした、理由としては・・・

といった形です。良い例に挙げた受け答えは、日本だと「こいつ話しすぎだろう」と思われるかもしれませんが、ドイツではこれくらい積極的に自己PRすることが求められます。日本のように会話のキャッチボールを続けるというより、ピッチングの練習のようにこっちからどんどん剛速球を投げてよいのです。

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